VPNは、一言でざっくりとまとめると専用の経路を通ってインターネットを利用できるサービスです。
VPNを使うことで海外サイトなどを活用できたり、海外旅行中に日本のサービスを利用できたりなどのメリットを得られます。
この記事ではVPNのメリットとデメリットについて解説、どんな人におすすめなのかも紹介するので、VPNの利用を考えている方は参考にしてください。
Contents
VPNとは
VPNとは、インターネット上に設定された専用線を特定の人が利用可能できるサービスのことです。
例えば道を通って目的地に行くという状況に置き換えると、本来は一般の人が通れない道を通行してたどり着けたり、特定の人しか行けない場所に行けたりするのがVPNの特徴です。
詳しくは後ほど解説しますが、VPNを利用すれば海外でしか利用できないWebサイト閲覧やサービス利用ができたり、反対に海外で本来アクセスできない日本のサイトを普通に開けたりします。
他にもセキュリティ対策ができたり、会社などの事業でVPNを使う場合社員専用のデータが詰まったサーバーなどへアクセスできたりしますよ。
個人でVPNを使う必要はある?
個人用VPNには色々なサービスがありますが、2024年時点だと万人向けのサービスというわけではありません。
VPNを便利に活用するには多少お金がかかってしまいますし、そもそも活用できる人も限られてくるので、無理に導入する必要はないと考えられます。
例えば以下のような特別な理由がない限り、無理に契約する必要はありません。
- 海外在住、または海外旅行に行くことが多く、現地でも自由に日本のサービスを使いたい
- 海外のゲームや動画配信サービスなどを日本で使いこなしたい
- 喫茶店などで無料のWi-Fiスポットをよく使っているので、セキュリティをしっかり対策したい
自分にVPNの契約が必要か現在迷っている方は、これから紹介するVPNを利用する際のメリット・デメリットを踏まえてじっくり検討してみてくださいね。
個人でVPNを使うメリット
個人でVPNを契約すると、様々なメリットを得られます。
とくに海外系のサービスを活用したい方や、海外旅行に行く機会が多い方にはVPNを利用していると便利な点が多いですよ。
フリーWiFi利用時などのセキュリティ対策になる
喫茶店やスーパー、駅などたくさんの場所にあるフリーWiFiは、無料でインターネットが使えるため非常に便利です。
しかしフリーWiFiには、通信が暗号化されていないものもあり、同じWi-Fiに接続している他の人から自分の個人情報を盗み見られてしまう危険性があるというデメリットもあります。
例えばスターバックスのWi-Fiスポット公式サイトを見てみると、「暗号化していないので秘匿性の高い情報を送受信する際はセキュリティ確保のためSSLやVPNを利用するのがおすすめ」といった記載がしっかりありました。
VPNを利用すれば通信が暗号化されるので、個人情報が同じ場所にいる悪質な人に盗まれてしまうリスクを抑えることができますよ。
海外から日本のSNS・動画配信サービス(VOD)・Webサイトやサービス・ゲームなどを利用できる(地域制限回避)
VPNを導入することで、海外から日本国内向けのSNSや動画配信サービス、Webサイト、そしてオンラインゲームなどを利用できます。
普段日本で使えている各種サービスの中には、日本国内以外では使えないように制限がかかっているものもあります。
何も知らず海外に出て、現地で普段使っているサービスを使おうとしたら利用できなくてびっくりしてしまった…という経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
海外からLINE・Facebook・TwitterなどのSNSを使える
海外の国によっては、LINEやTwitter、FacebookなどのSNS利用を規制しているケースがあります。
例えば日本に近い場所にある中国ではネットの規制が厳しいため、Twitter、LINE、Facebook、InstagramといったSNSは利用できません。
しかしVPNを使って日本のIPアドレスからアクセスすれば、このようなSNS規制がある国からでもSNSが使えるようになります。
ただし中国ではVPNの利用も規制されるようになってきているなど、導入すれば絶対本来使えないSNSを利用できるとは限らないことにご注意ください。
申込み前に、検討しているVPNサービスを利用したい国でしっかり利用できるか確認しておくことをおすすめします。
海外から日本の動画配信サービス(VOD)を使える
日本でおなじみの動画配信サービスであるU-NEXTやAmazonプライムビデオ、Huluなどの国内版を海外で利用したい場合も、VPNが必要になります。
Amazonプライムなど他国でも利用可能な動画配信サービスは色々あるのですが、実は作品ごとに視聴可能な国・地域が決まっているので、日本制作の映像作品は日本からのアクセスでなければ見られないケースがしばしばあるのです。
VPNを使って日本のIPアドレスで普段使っている動画配信サービスへアクセスすることで、海外にいてもしっかり日本の映像・動画を楽しめますよ。
海外から日本のWebサイト・Webサービスにアクセスできる
ハンゲームやDMMのオンラインゲームなど、日本のオンラインゲームサービスの中には海外からのアクセスが不可能なものもあります。
他にも例えば中国では、日本だと多くの人が使っているファイル共有サービスのDropboxやEvernote、他にもアメブロやFC2ブログなどへのアクセスも制限されてしまっています。
このような国内だと普通に使えるものの海外で使えないサービスを利用したい場合も、VPNを導入すればOKです。
海外でしか見られない動画・映画などを視聴できる
海外からVPNを使って日本用のコンテンツを閲覧できますが、反対に日本からVPNを使って海外限定の動画や映画などを楽しむことも可能です。
日本だとまだDVDが出ていない最新海外作品などを見られるケースがありますし、日本では配信にない人気映画などが海外だと普通に配信視聴可能だったりすることがありますよ。
NetflixやYouTube Premiumが安く(海外料金で)使える
NetflixやYouTube Premiumなどの全世界で展開されているサービスの中には、日本よりもVPNを使って海外からの契約という扱いで申し込んだほうが割安なものが稀にあります。
例えばYouTubeの広告を消せるYouTube Premiumの場合、日本では通常個人アカウントだと1,180円の月額料金がかかりますが、VPNを通してインドからのアクセスということにすればなんと129ルピー(2022年 9月15日時点で232.75円ほど)しかかかりません。
海外のゲーム(日本で未発売のゲームなど)をプレイできる
ストアで販売制限がかかっているなどして海外でしか遊べないゲーム(日本未発売のゲーム)も、VPNを利用することで購入するなどして遊べるようになります。
大手ゲームサイトゲームの中にはちらほら日本だと買えないものがありますが、VPNを使って販売している国ということにすれば買ったり遊んだりできる場合があります。
オンラインゲームを海外サーバーでプレイできる
オンラインゲームの中には、日本より海外のサーバーの方がプレイヤーが多くて盛り上がっているものもあります。
他にも、海外プレイヤーの方がレベルが高いゲームなども存在しています。
VPNを利用すれば海外サーバーでゲームを遊べるため、海外のプレイヤーとゲームをプレイしたい場合に最適です。
ゲームやSNSなどのIPアドレスBAN(規制)を回避できる
オンラインゲームやSNSなどにおいて、悪質なユーザーに対してはIPアドレスBANという規制が行われます。
IPアドレスBANの状態では、対象となったゲームにはアクセスやログインを行えません。
またIPアドレス自体が制限されてしまっている関係上、別のアカウントを作り直そうとしてもブロックされてしまいます。
TwitterやInstagramなどのSNSも、オンラインゲームと同様にIPアドレス単位でのアカウント凍結やロック、シャドウバンなどの制限が行われるケースがあります。
Twitter等の場合、同じIPアドレスでインターネットに接続して複数のアカウントを作成・運用している場合まとめてアカウントが規制されてしまう場合もあります。
VPNを利用すればIPアドレスが変わるので、BANされてしまったサービスを利用することが可能です。
なお多くのインターネット回線のプロバイダは「動的IP」となっているので、ルーターを再起動するなどすればIPアドレスを普通に変更できるケースがあります。
ルーターの再起動をしてもどうしてもIPアドレスが変わらない場合などは、サービスの利用再開のためにVPNを利用してみるのもおすすめです。
個人でVPNを使うデメリット
個人でVPNを利用する場合は、いくつか気をつけたいデメリットも存在します。
しっかりデメリットも確認して、自分にとってVPNは合っているかをじっくり検討してみてください。
費用がかかる
VPNは基本的に有料で、導入する場合月額料金がかかってしまいます。
月額数百円程度から使えるサービスもありますが、基本的には有料であることにご注意ください。
無料のVPNは安全でない場合もあるのでおすすめできない
VPNサービスの中には無料で使えるものもありますが、無料のサービスは通信が暗号化されておらずセキュリティが甘いケースもあります。
また品質が悪かったり利用者が多くて混み合っていたりして、回線速度が非常に遅くなってしまう、接続が勝手に途切れるなどの問題が起こる場合もあります。
VPNをしっかり活用したい場合は、無料サービスでなく有料の大手サービスを申し込むことをおすすめします。
使い方を覚える必要がある
VPNを利用するには専用のソフトなどを使うことになるので、まずは使い方を覚えなければいけません。
ただし有名所から選べば、基本的に極端に操作が難しいようなサービスはありません。
後ほど紹介するNord VPNなら、画面表示も日本語なのでわかりやすくなっていますよ。
回線速度が遅くなる
VPNを使ってインターネットに接続する際は、自宅→VPNサーバー→アクセス先といったように一旦VPNサーバーを経由する必要があります。
経由先が増える分、回線速度が遅くなってしまうのがVPNのデメリットです。
ただし、実際に試してみたところ自宅(千葉県)が下り240Mbps→VPNの東京サーバーが180Mbps・上り200Mbps→アクセス先は下り110Mbps・ping6ms→7msでした。
確かにVPNの経由で回線速度が遅くなってはいるものの、元々の回線が速いこともあってか十分快適な速度は出ていました。
なお海外のサーバーを経由する場合や、国内でも自宅から離れた場所のサーバーを使う場合はもっと回線速度が遅くなると考えられます。
しかし、Nord VPNのような速さが魅力のVPNサービスを使えばある程度の快適さは保てると考えられますよ。
VPN利用がおすすめなのはこんな方
VPNの利用におすすめなのは、以下に当てはまる方です。
- 海外に行く機会が多い・または滞在していて、現地から日本のSNSや動画配信サービスなどを利用したい
- 日本から海外限定のサービス・Webサイト・オンラインゲームなどにアクセスして活用したい
- フリーWiFiを使う機会が多く、セキュリティ対策を万全な状態にしたい
日本国内で利用する場合は、海外向けのサービス・Webサイトなどを使いたいか無料のWi-Fiスポットで通信を暗号化・外部から個人情報を盗まれるのを防ぎたい場合に検討しましょう。
海外で使う場合は、主に日本(あるいはその他の国)向けのサービスを自由に楽しみたい場合に導入を考えてみてください。
ここまでの解説を読んでもあまり使い方についてピンと来なかった場合は、おそらく使いこなせる機会は少ないと思われますので、無理に導入する必要はないと考えられます。
VPNを使う方法
VPNを利用する方法は、主に2つあります。
基本的には既に存在するサービスから選ぶのがおすすめになります。
【基本はコレ】VPNサービスと契約して利用する
VPNは、VPNサービスを契約すればすぐに利用できます。
サービスを契約したら利用のためのソフトなどをパソコンやスマホ等にインストールし、起動して接続したいVPNを選べばOKです。
【上級者向け】VPNを自作(構築)する
パソコン上級者の場合は、VPNを自作する人もいます。
VPN対応のルーターを購入したり、自分の持つパソコンをVPNのサーバーとして使ったりなどの方法があります。
ただし専門的な知識や機器が必要になってしまうので、自作VPNは導入ハードルがかなり高めになってしまいます。
よほどパソコンに詳しい人でない限りは、普通にVPNサービスを契約するほうが手軽で安心ですよ。
おすすめのVPNサービスはNord VPN
これからVPNを導入したい場合におすすめのサービスは、Nord VPNです。
Nord VPNは日本でも多くの人に使われている大手VPNサービスで、通信を暗号化するなどたくさんのセキュリティ対策を適用して安全にインターネット接続ができますよ。
世界59カ国・5,500箇所以上のサーバーがあるので、海外コンテンツを楽しんだり海外で日本のサービスを利用したりしたい場合も安心です。
パソコンだけでなく、アプリを使ってスマートフォンやタブレットも含めて最大6台の機器でVPNを利用できるのも魅力です。
例えばiPhoneならNord VPNのアプリをインストールして起動・ログインを終えたら、あとは接続したいサーバーを選べばあっという間にVPN接続を行えます。
速度も高速なので、VPNを導入することで極端に回線速度が落ちてイライラさせられるようなこともありません。
Nord VPNの月額料金 | |||
スタンダードプラン | プラスプラン(パスワード管理アプリ、情報漏洩スキャナー付き) | コンプリートプラン(パスワード管理アプリ、情報漏洩スキャナー&1TBストレージ付き) | |
1ヶ月 | 1,510円 | 1,620円 | 1,780円 |
1年 | 620円
(1年7,440円) |
730円
(1年8,760円) |
890円
(1年10,680円) |
2年(+3ヶ月無料) | 390円
(2年10,530円) |
500円
(2年13,500円) |
660円
(2年17,820円) |
※パスワード管理アプリは複数のデバイスでパスワードを自動的にバックアップ可能、情報漏洩スキャナーは個人情報の流出情報確認機能、クラウドストレージは暗号化されていて端末間や他のユーザーとのデータ共有を手軽に行なえます。
料金は通常のスタンダードプランが月額1,510円ですが、1年契約なら620円、2年契約なら390円といったように長期契約のプランを選ぶことでより安く抑えられますよ。
1年プランなら40%OFF(実質月額620円~)
1ヶ月プランもあり(1ヶ月プランの場合は割引なし)
30日間返金保証
世界59か国の合計5500台のサーバーに接続可能(日本サーバーもあり)
1アカウントで最大6台のデバイスまで接続可能
最大6730Mbps超の高速接続
申し込んだその場で利用開始できる