v6プラス(MAP-E方式のIPv6 IPoE + IPv4 over IPv6を使ったサービス)のデメリットに、「特定ポートを使うサービス」ができないというものがあります。
特定ポートを使うサービスには、一部のオンラインゲームが含まれるため、オンラインゲーマーの方の中には、
という方もいると思います。
と思って探してみたところ、①v6プラスでポート開放できるプロバイダを契約する方法、②ルーターを2台使って自分で(v6プラスとPPPoEを併用できる)設定をする方法と、③v6プラスとPPPoEを併用できるプロバイダを契約する方法、そして④UPnP機能をオフにする方法が見つかりました。
いずれも費用や手間はかかってしまいますが、それでも良いという方は試してみてはいかかがでしょうか?
このページでは、v6プラスのデメリットについてのおさらいと、デメリットのうち「オンラインゲームができない」問題の解決方法について解説していきます。
v6プラスを使いたいオンラインゲーマーの方は参考にしてください。
実際に管理人や他のオンラインゲーマーの方がv6プラスでプレイできたゲーム/できなかったゲームを下記ページにまとめているから、併せてチェックしてね
v6プラス(MAP-E)には「一部のオンラインゲームができない」等のデメリットが
回線高速化サービスのv6プラス(MAP-E)には、下記のようなデメリットがあります。
- 特定ポートを使うサービス(PS4などのオンラインゲームの一部など)が出来ない
- 固定ipが使えない
- PPTPを利用するサービス(VPNなど)が使えない
- SCTPを利用するサービス(Linux kernel・Solaris・AIXなどのOSの一部など)が使えない
- IPv4グローバルアドレスを共有するネットワークでは利用できないサービスが使えない
特に困る方が多いのが、PCやゲーム機などのオンラインゲームができないというものではないでしょうか。
できないのは一部のゲームや条件の場合だけ
ただ実際は、すべてのオンラインゲームができないわけではありません。
できないのは、ゲーム側でポートを指定されてしまう場合や、PS4などのゲーム機本体をサーバーにしたい場合、P2P型のオンラインゲームの場合などです。
具体的には、PS3の機動戦士ガンダムエクストリームバーサスシリーズが出来なかったという声が挙がりました。
また、マインクラフトで自分のサーバーを公開したい場合などもv6プラスだと利用できないケースがあるようです
原因はIPアドレスの共有とポート制限
こうした、一部のオンラインゲームができない原因となっているのは、v6プラスの下記のようなしくみです。
- v6プラスを利用している複数のユーザーで、同じIPv4アドレスを共有して使っている(IPv4アドレスを専有できない)
- 同じIPv4アドレスを共有しているユーザー内でポートを分け合って使っている(使いたいポートがあっても選べない)
WEBサイトや動画を見るなどの使い方なら問題になりませんが、IPv4アドレスの専有やポート開放が必要なオンラインゲーム等はできなくなってしまいます。
詳しく知りたい方はこちら
解決方法は4種類
こうした、v6プラス(MAP-E)でオンラインゲームができないというデメリットを解決する方法は、(私が把握しているのは)4つです。
先に断っておきますが、オンラインゲームをv6プラスの高速通信でプレイできるようにはなるのは主に①の方法です。
②と③は、
- 一部のオンラインゲームなどの「v6プラスが使えないサービス」を利用するときはIPv4 PPPoE(従来型の通信なので速いわけではない)
- それ以外の場面ではv6プラスの高速通信
というように使い分ける方法になります。
④はルーターの機能が引き起こすトラブルの解決方法で、v6プラスそのものに非対応なゲームでは設定しても遊べるようにはならないのでご注意ください。
それでも、v6プラス対応のオンラインゲームなら高速、それ以外の動画視聴やネット閲覧も高速で行えるので、これらの方法のメリットは大きいと思います。
高くても良いからオンラインゲームを高速通信でプレイしたい方は①、料金は抑えめ&ある程度ネットワークに詳しい方は②、料金は抑えめ&あまり詳しくない方なら③の方法がオススメです。
④は「ネットの評判では遊べると言われてるゲームなのに、何故か遊べない!」というときに試してみてください。
解決方法① v6プラスの高速通信を使いながらポート開放ができるサービスを利用する
解決方法①は、プロバイダが提供している「v6プラス環境で(好きな)ポートを開放できるサービス」を利用する方法です。
私が調べた限りだと、3つありました。
いずれもフレッツ光(か一部の光コラボ)でしか使えないので、他の回線を利用中の方はフレッツ光に乗り換えが必要です。
すでにフレッツ光を利用中の方はプロバイダを乗り換えれば使えます。
かもめインターネットのレンタルIPオプション
初期費用 | 2,000円(税別) |
---|---|
料金(プロバイダ+オプション料金) | 月額4,191円(税別)
※初月無料 |
使える回線 | フレッツ光(光ネクストまたは光ライト)
光コラボ(回線によって使えない場合もあるので、光コラボで使いたい場合は要確認) |
申し込み方法
かもめインターネットと同時に申し込み可能 すでにかもめインターネット利用中の方はオプション申請フォームから
かもめインターネットをこれから申しこむ方はこちら
すでにかもめインターネットを利用中の方はこちら
⇒オプション申請フォーム
Gaming+(ゲーミングプラス)のグローバルIPオプション
初期費用 | 2,000円(税別) |
---|---|
料金(プロバイダ+オプション料金) | 月額4,980円(税別)
※初月無料 |
使える回線 | フレッツ光(光ネクストまたは光ライト)
光コラボ(回線によって使えない場合もあるので、光コラボで使いたい場合は要確認) |
申し込み方法
Gaming+と同時に申し込み可能 すでにGaming+利用中の方はグローバルIPオプション申請フォームから
Gaming+をこれから申し込む方はこちら
すでにGaming+を利用中の方はこちら
⇒グローバルIPオプション申請フォーム
オープンサーキット(フレッツ光)のv6Direct
初期費用 | 5000円(税別) |
---|---|
料金(プロバイダ+オプション料金) | 月額4,700円(税別) |
使える回線 | フレッツ光(光ネクストまたは光ライト) |
申し込み方法
オープンサーキットと同時に申し込み可能 すでにオープンサーキット利用中の方は問い合わせフォームや電話から
オープンサーキットをこれから申し込む方はこちら
解決方法② ルーター2台でv6プラスとIPv4 PPPoEを併用する
v6プラス対応ルーターとIPv4 PPPoE接続用のルーターの2台を用意してみましょう。
普段はv6プラスの高速回線、オンラインゲームなどv6プラスが使えない場面ではIPv4 PPPoEに切り替えながら利用したり、PS4やニンテンドースイッチは常にIPv4 PPPoE接続にして、PCやスマホは常にv6プラス接続にしたりできます。
この方法は、下記のページでまとめて紹介しているので参考にしてください。
【問題点】確実にv6プラスとPPPoEを併用できるプロバイダは少ない
ルーター2台でv6プラスとPPPoEを併用する方法は、できるプロバイダとできないプロバイダがあります。
なぜなら、v6プラスを契約後もPPPoE認証用のID・パスワードを継続して使用できるかはプロバイダによって異なるからです。
しかも、その点について各プロバイダが公表しているかは対応がバラバラ、動作保証もあったりなかったりと、確実に動作保証されているプロバイダは多くありません。
たとえばドコモ光の場合、26社(内1社は新規受付終了済み)あるプロバイダのうち、「理論上できる」のが2社のみだそうです。(動作保証なし)
※こちらのページが詳しいです→ドコモ光 【IPv4 over IPv6】通信と【PPPoE】が併用できるプロバイダ
【プロバイダを2つ契約すればできるけど高い】
先述した、v6プラス契約後にPPPoE認証用のID・パスワードを継続して使用できないプロバイダの場合でも、
v6プラス用のプロバイダとPPPoE接続用のプロバイダの2つを契約すれば、v6プラスとIPv4 PPPoEを併用して使えます。
ただし、それができるのはフレッツ光か光コラボです。(独自回線系ではできないようです)
フレッツ光・光コラボの場合だと、「マルチセッション機能」というものがあり、追加料金を支払うことで複数のプロバイダを同時接続することができます。
同時接続できるのは最大5つですが、回線によっては2つまでのところもあるようです。
2つのプロバイダは、別々のプロバイダでも、同じプロバイダの2契約でもOKです。
ただし、料金的には、マルチセッションの追加料金とプロバイダ(2契約)の料金がかかるので、通常よりだいぶ高くなってしまうのが難点です。
解決方法③ v6プラスとIPv4 PPPoEを併用できるプロバイダオプションを利用する
解決方法③は、プロバイダが提供している「v6プラスとIPv4 PPPoEを併用できるオプション」を利用する方法です。
私が調べた限りだと、DMM光のオプションにありましたが、残念ながら既にDMM光は新規申込受付を終了しています。
今後、他のサービスも見つけたら追加していきます。
④UPnP機能をオフにする方法
ルーターには、ゲームプレイなどで必要な「ポート開放」を自動で行う機能「UPnP」があります。
基本的には便利なUPnPですが、オンラインゲームをする際はたまに接続が勝手に切れたり、対戦ができなかったりなどのトラブルを引き起こします。
本来はv6プラスで遊べるゲームもUPnPが原因で遊べなくなるケースがあるので、機能が搭載されているルーターではUPnPをオフにしておきましょう。